江戸の落穂 ~年の瀬と羽子板市~

今日から12月。
暖かかった日々ともお別れして冬の季節に入ります。
 
皆さまお待ちかねの晴吉先生のコラム第三弾
~年の瀬と羽子板市~をアップさせて頂きます。

夢野晴吉コラム
第三弾

江戸の落穂 ~年の瀬と羽子板市~

いよいよ暮れになりました。
何となく気忙しい季節です。

「名月や・・・」とか「初雪や・・・」とか、
のんびり俳句でも楽しんでいるお師匠様でさえ、
駆け出したくなるのが、年の暮れで、
それで、師走すともうしますとが、本当でしょうか?

暮れになると境内の広い神社仏閣で歳の市が立ちました。

この市では、新年に使う台所用品や、
古くなった神棚の社(やしろ)を買い換える為の品々が並びました。

正月を迎える為に使う〆飾り、
大根〆や玉飾りなど藁(わら)で作ったお飾りをガサと呼び、
これらを売る市をガサ市と言いました。

浅草寺のような広い境内のお寺では、
歳の市と一緒にガサ市や羽子板市まで立ちました。

中でも羽子板市は江戸中の呼び物で、
人気の歌舞伎役者の綺麗な押絵羽子板が並び、
きらびやかでさんざめく市です。

あなたもお連れの芸者さんに、一つ買ってあげては!