「何年かぶりに端唄を聞きに行きました」

青木先生の「師匠のたまにちょいちょいひとり言」の
 23回目をアップさせて頂きます。 今日のひとり言は、
「何年かぶりに端唄を聞きに行きました」です。
 
 
「何年かぶりに端唄を聞きに行きました」
 
 久しぶりに報知端唄の鑑賞会へ行ってきました。
 
前にも聞きに行きましたが(平成十九年)、大分出演されている方々の顔ぶれも変わっておりました。
 
 若い方が家元になられたり、年輩の方が宗家を名のられたり、端唄の世界も徐々に変化しているのが分かります。
 
 私の師匠は寄席の舞台に出ておりました、檜山さくらと申します。
唄も三味線も上手でその師匠の糸で唄わせていただいた頃が懐かしく思い出されました。
 
 端唄は江戸時代の庶民のはやり唄とも云えその中には江戸の情調がたくさん詰まっているすばらしい唄だと思っています。
 
 どうかこの美しい端唄が続きますよう皆さん頑張りましょう。
 
 ただこの頃は日本独特の音色に、若い方が興味を示して下さらない様に思われ淋しくなる時もあります。
 
 5月にも三越劇場で端唄の会が開かれるので、聞きに行って見ようと思 います。
 
 ああ、そうそう若い方と云えば私たちの社中に十七才の「あみ」ちゃんがおります。
 皆さんから可愛がられ、マスコット的存在です。
唄は「いまいち」ですが(あみちゃんごめんなさい)、三味線は少しづつ弾くようになりました。
 大げさですが、この「あみ」ちゃんが邦楽の世界で育って行くのが楽しみです。
 
 これからも私は先人の残して下さったすばらしい端唄を大切にしたいとつくづく思いました。                                                                        
                      青木かくえ